今回から5回に分けて、特別編をお送りします。

当ブログの読者であり、私もそのブログのほぼ開始当初からの読者である沖縄県を拠点とするTOYOさんと昨年夏に岡山県を旅した際のものになります。

☆TOYOさんの記事はこちらをご覧ください。
TOYOさんの記事は2箇所あり、2箇所続けてですが、こちらでは敢えて、その1、その2と分割してお送りいたします。

※2019年8月現在の画像のため現在とは異なる場合があります。なお、当該物件は2020年4月現在、現存しています。

手洗器
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手洗器と言うか・・・セメント造りの学校によくあるような流し台です。
この水は飲めませんと書いてありますが、3台とも水は一切出ませんでした。
水場は近くにはありませんから、手が汚れた・・・とかなれば絶望感が半端ないですね・・・(>_<)

20190811-4
トイレ内はこんな感じで、時代を感じるうえ、コンクリートの剥離が目立ちます。
夜間は絶対に使いたくないですね・・・。
というか、夜間にこの場所へ行くのはほぼ自殺行為に近いと思います。行くまでの道はとても夜間に通れるようなものでは無さそうです…。通っても暴走族ぐらいでしょうね・・・。

なお、個室ブースは2室ありますが、手前の1室のみでもう1室は取り外されたような跡がありました。SKルームなのかな?

小便器
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小便器はTOTO製で、朝顔形のU9を4台使用しています。
当然、非水洗式専用のため、洗浄装置を組み込むような穴は無く、上部はスッキリとした形状になっています。
使用頻度はほぼ0のためか、取材当初は夏場でしたが、悪臭は全くなく、キレイでした。(こちらも同伴の上、調査しているので・・・)
また、仕切り版として同社のA100を4台使用しています。

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私は気づかなかったのですが、A100とU9共にまさかの初期TOTOマークでした!
一見すると殆ど変わりが無いように見えるのですが、よ~く見ると文字が薄く、やや紺色になっているのが特徴です。
私が発見して調査しよう!となったトイレですが、ここまでは気づかなかったです。

大便器
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大便器はこちらもTOTO製で半穴式のC52を使用しています。
TOTO製の非水洗便器はこちらの物件ともう1箇所ぐらいでしか見たことがありません。もう1箇所は幼少期の記憶ですから、どこで見たかを覚えていないんですよね…。
TOTOでは非水洗便器は現在、洋式便器のC47のホワイトを残すのみで、簡易水洗式も含め造られていません。(※NEPONがその代わりに簡易水洗式を製造している)
INAXは簡易水洗式のトイレーナRのみ造られており、平成初期に和式や小便器の非水洗便器は全て廃盤となっていますが、まだまだ非水洗式に需要があったinaマーク時代~平成初期も現役だったこともあり、INAXでの同等品である、C-105等の方が見る機会は多い気がします。
現在、この手のものを製造しているのはジャニス工業やアサヒ衛陶の2社になります。

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こちらも初期TOTOマークになっており、このトイレ内に使用されているTOTOの機器は全てそのようでした。
竣工から少なくとも約50年が経過しているトイレということになりますね。まさか、ここまで経年しているとは思っても無かったですが・・・。

まとめ
私がはじめて見たのは2004年頃でその頃からこのトイレの存在は知っていましたが、TOTO製だと気づいたのが2019年4月、そしてこの共同調査にて希少価値のある初期TOTOマークであり、機器としてが珍しいことにも気づきました。

岡山市でも残っているんだ・・・と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、岡山市は県庁所在地の中でも一般家庭に非水洗式率がまだ高いという話を聞いたことがあります。
ただ、こちらは山の上ですから、それほどそういったデータは参考にはならないとは思いますが・・・。